コラム

クリントン氏とトランプ氏のカラーコーディネート(第一回TV討論会)

色はなかなか強力なメッセンジャーです。

 先日行われたアメリカ大統領選のTV討論会で見せた両氏のカラーコーディネートはそれをはっきりと物語っています。色彩効果の側面からもクリントン氏は圧勝しました。なぜなら彼女の色はメッセンジャーの役目を果たしていたからです。まさに1960年ケネディ大統領選以来の伝家の宝刀です。それに対しトランプ氏の色は彼が何を伝えたいのかを発信できませんでした。

 今回のクリントン氏のスーツの色は「バーミリオン」、「朱赤(しゅあか)」と言われる鮮やかな赤です。彼女の勝負カラーかもしれません.過去にもこの色でコーディネートしています。しかし今回のクリントン氏はもっと切実にバーミリオンの持つ色彩効果を求めたはずです。ここしばらくの体調の不調が伝えられる中、それはトランプ陣営からは絶好の攻撃材料となります。国民にとって身体の弱い大統領は即ダメージにつながるからです。
それではここでクリントン氏が用いたバーミリオン(朱赤)の特性と色彩効果をご紹介しましょう。

●色相は黄み寄りの赤、イエローベースの赤です。
イエローベースは血色を良く健康的に若々しく見せます。暖色(暖かみを感じさせる色相)なので親近感を与えます。
●明度は明るめです。
明るい色は、表情を明るく輪郭をふっくらと見せ、色素沈着などが目立ちません。
● 彩度は高彩度、純色、ピユアカラーです。
高彩度色は顔の色の彩度も上がって見え、顔色を華やかに鮮やかに見せます。
● 清色です。透明感があり、クリアーな色のことをいいます。
清色は輪郭をすっきりと肌にハリとツヤを出して見せます。

 バーミリオンのカラーコーディネートは、クリントン氏の健康不安を百万回の言葉で弁明するよりもダイレクトにフォローしたはずです。TV討論会を通して見えた彼女は、顔色も良く健康的で、明るく、若々しく、親しみ易い雰囲気を出していました。それに加えて絶やさない笑顔、冷静な対応を見た国民の支持が彼女に向かったのは当然かもしれません。たとえ周到な準備の基に意図的に計算された演出であったとしてもTV討論会の成功の一因となっているのは確かです。

 対するトランプ氏の装いはほとんど黒に近いグレイのスーツ、純白のワイシャツ、ブルーのネクタイでした。全国民的な討論会の場ではエキセントリックで好戦的な従来のイメージに、より知的で穏やかな側面もあることを演出する意図があったかもしれません。トランプ氏のコーディネートの特長は寒色系(ブルーベース)でまとめられていた事です。一般的に寒色はオフィシャルで知的、スッキリとした清潔なイメージをもたらす色彩効果があります。しかし今回はこの選択で大きなミスを一つ犯しているように思います。特にワイシャツの純白は彼の顔色の土台の色みを抜き、結果として彼の顔の赤さを強調する効果を出してしまいました。いわゆる「赤ら顔」です。赤ら顔は「酔った時」「興奮した時」場合によっては「不健康」等のイメージに結びつき易く、彼が求めたイメージチェンジに対し真逆の効果が生じます。クリントン氏の挑発に乗り発言を繰り返すことでさらに強調され、視聴者に与えたマイナスの印象は大きかったと推測されます。むしろシャツやネクタイは彼の顔の赤みを軽減する効果のある色を用いるべきだったのではないかと思います。
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